ご注意 当世メダカブーム

メダカの呼び名(方言)の多さはそれだけ人々の暮らしに密接な証拠

メダカは、もっとも身近な自然の友達だった。
水田のある地域には、どこにでもすむ最小の淡水魚で繁殖力も旺盛である。唱歌「めだかの学校」なども作られ、愛らしい姿が親しまれてきた。メダカはその地方独特の呼び名をたくさん持ち、ザコ、メメンジャコ、メンタなど全国で2000以上の呼び名を持っているという。

区内の田植え風景(昭和35年 場所不明)

区内の田植え風景(昭和35年 場所不明)

環境問題のシンボル

水田や用水路に生息するメダカは「里山」の風景の象徴
近年、メダカが注目される理由のひとつに環境保護への関心が挙げられる。水田や用水路に生息するメダカは稲作文化と密接にかかわってきた。人間が、自然との共生で作り上げた「里山」は多様な生物を育み人間の暮らしにも自然にも豊かな恵みをもたらしてきた。メダカは環境保護の象徴として、日本に昔から根付いた「里山の保全」を語る際の重要なキーワードとなっている。

天王橋付近(左奥は東田中学校 昭和29年5月)

天王橋付近(左奥は東田中学校 昭和29年5月)

空前のメダカブームだが

メダカをペットとして飼うことは江戸時代から行われている。これらはヒメダカ(緋目高=赤色のメダカの意)と呼ばれ、もともといたクロメダカの突然変異を増やしたもの。江戸時代はメダカだけでなく金魚も飼育され、アサガオ、ツバキ、ハナショウブなどさまざまな園芸品種も愛好されていた。
飼いやすさと繁殖力の高さから品種改良が盛んに
現在、ペット業界では珍しい新種のメダカを品種改良によってどんどん生み出している。台湾で売り出した光るメダカも愛好家の間でブームになった。しかし現在は遺伝子の交雑に著しい影響が起こらないよう、輸入が禁止されている。

▼関連情報
EICネット(メダカのニュース)(外部リンク)

小学生の科目に 大人もはまるメダカ飼い

小学5年生の理科の学習課題でもあり、現在メダカは日本全国多くの小学校で飼育されている。もちろん「杉並メダカ」のような貴重のものではなく、クロメダカ、ヒメダカが主流。簡単に入手できる手軽さ、今もなじみのある身近な生き物であることがうかがえる。
子供の学習・興味に付き合って飼いはじめたら親のほうがすっかり夢中になるケースも多い。水槽から始まり、産卵する水草の栽培など手間もかかるが、繁殖力の旺盛なメダカ飼育の醍醐味は 産卵・ふ化を目の前で確認できること。
小さな生命がどんどん生まれてくる様子が何とも楽しいのは、逆に子供を育てる親だからこそ味わえる感慨なのかもしれない。

一般家庭での産卵

一般家庭での産卵

DATA

  • 取材:藤山三波、小泉ステファニー、イラスト:上丸建
  • 掲載日:2012年05月31日