
デニッシュは、思わず笑顔になるようなカラフルな洋菓子風に仕上げている(写真提供:ブーランジェリールフレ)
ブーランジェリールフレは、天然酵母クロワッサンやフランスパンが人気のベーカリーだ。
生ドーナツも看板商品の一つ。パンは茶色い商品が多くなりがちだからこそ、見た目にも楽しく心が弾むような彩りを心掛けている。中のカスタードクリームには高級ブランド卵「那須御養卵」 を使用するなど、素材選びにも妥協はない。「良い」と思った素材を積極的に取り入れ、一つ一つ丁寧に作り上げている。
オーナーの「生ドーナツやデニッシュは、フルーツをふんだんに使い、クオリティの高い洋菓子店のつもりで作っています」という言葉からも、より良いものを届けたいという思いが伝わってくる。
ルフレは永福町駅南口から徒歩約1分。京王井の頭線のホームからも見えるため、「気になって来てみた」と訪れる客も多いという。
営業中は店外に置かれたソフトクリームの看板が目印。店の前ではオーナーが、道行く人に喜んでもらえるよう季節の花々を育てている。通りがかりの人が花を褒めたり、オーナーと立ち話をしたりすることもあるそうだ。
店内には、オーナーが依頼して制作したチョークアートが飾られており、イートインスペースも完備。こだわりのパスタやドリンクを楽しめるほか、店内からパンの製造工程を眺められるのも魅力だ。親子連れが「パンって、ああやって作るんだね」と興味深そうに見学する様子もしばしば見られる。
ルフレは銀座4丁目で10年営業したのち、2011(平成23)年に永福町に移転。パンには自信があったものの、杉並と銀座では客層や生活環境が異なるため、当初は手探りで店頭に並べるパンを決めていった。
オフィス街の銀座ではサンドイッチなどがよく売れたが、ファミリー層の多い永福町ではフランスパンが好評だった。現在は、パリッとした皮が特徴の天然酵母クロワッサンが一番人気となっている。厳選した国産小麦と自家製天然酵母を使用し、その日の温度や湿度に合わせて粉の配合を細かく調整。十数種類の粉をブレンドしているパンもあるそうだ。
オーナー一家は代々永福町で商売を営み、おおよそ100年。先代はすし屋で、「小学生の頃、おすしを出前してもらっていました」と懐かしむ客も買いにくるという。親戚も長年この町で商売をしており、ルフレも家族経営だ。生まれ育った街が好きだからこそ、 地域に根付いた今でも、製粉会社の勉強会に参加するなど日々研鑽(けんさん)を重ねている。