東京立正短期大学

2年間で「なりたい自分」が見つかる場所(写真提供:東京立正短期大学)

2年間で「なりたい自分」が見つかる場所(写真提供:東京立正短期大学)

現代社会で必要なコミュニケーションを基礎から学ぶ

杉並区保護樹木のヒマラヤ杉など、豊かな木々がキャンパスを彩る東京立正短期大学。現代コミュニケーション学科があり、心理・ビジネス・観光に関する科目を自由に選択できる現代コミュニケーション専攻と、幼稚園教諭二種免許や保育士資格などを取得できる幼児教育専攻からなる。幼児教育専攻から専攻科(1年制)に進学し、さらに実践力の高い保育士を目指すことも可能だ。
1966(昭和41)年「東京立正女子短期大学」として設立され、2005(平成17)年に男女共学となり「東京立正短期大学」に改称した。通称は校名を略して「りったん」。1986(昭和61)年に完成した校歌は区内在住の詩人・谷川俊太郎氏の作詞だ。

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東京立正短期大学の外観。アクセスは新高円寺駅から徒歩約11分(写真提供:東京立正短期大学)

東京立正短期大学の外観。アクセスは新高円寺駅から徒歩約11分(写真提供:東京立正短期大学)

講堂は2022(令和4)年に国指定登録有形文化財(建造物)に登録された(写真提供:東京立正短期大学)

講堂は2022(令和4)年に国指定登録有形文化財(建造物)に登録された(写真提供:東京立正短期大学)

担任制、少人数教育で学生の心に寄り添った指導が魅力

「りったん」では担任制を導入しており、1年生は1クラス10名弱、2年生は15名程度のクラス編成で、学生が教職員に気軽に相談できる。教職員も連携を取りながら一人一人の学生に細やかに対応している。
「将来どうしたらよいか悩んでいる人や、コミュニケーションが苦手な人にこそ、“りったん”に来てほしい」と、現代コミュニケーション学科の福田専任講師は話す。コミュニケーションに不安を持った学生が、体験を通して自信をつけ、自ら学んでいく姿に感動を覚えるのだという。

幼児教育専攻の自然素材を使った授業(写真提供:東京立正短期大学)

幼児教育専攻の自然素材を使った授業(写真提供:東京立正短期大学)

ピアノ室。空きがあれば他専攻でも使用できる(写真提供:東京立正短期大学)

ピアノ室。空きがあれば他専攻でも使用できる(写真提供:東京立正短期大学)

全25種類の資格取得ができる豊富なサポート体制

「”りったん”の一番の強みは多くの資格が取得できることです」と三富広報部長は語る。25種類の資格に対応した授業・課外講座・補習があり、MOS(※1)や日商簿記、漢字検定などは内学で受験できる。資格取得を目指して入学する学生も多く、仲間と高いモチベーションを保って学習できる利点もあるそうだ。
2022(令和4)年度からはダンス分野の特待生制度が導入され、2023(令和5)年度より部活動にもパフォーマンス部を設立。また、両専攻には「パフォーマンス」の授業があり、劇団四季「ライオンキング」の主人公シンバを演じた宇都宮直高氏をはじめ、第一線で活躍する俳優らが特別講師を務めている。

MOS資格取得を目指す学生でにぎわうコンピューター室(写真提供:東京立正短期大学)

MOS資格取得を目指す学生でにぎわうコンピューター室(写真提供:東京立正短期大学)

幼児教育専攻の「パフォーマンスB」の授業(写真提供:東京立正短期大学)

幼児教育専攻の「パフォーマンスB」の授業(写真提供:東京立正短期大学)

地域貢献活動で、やりがいや主体性を育む

「りったん」のボランティアの授業(※2)では、妙法寺門前通りの商店街にある団体「千日紅繫和会(せんにちこうけいわかい)」と協定を結び、堀之内妙法寺で行われる祭りに希望者が参加している。授業を担当する福田専任講師は「ボランティア活動は、臨機応変に動かなければいけない場面が多く、学生たちは自分で考え行動することで大きく成長していくんです」と、実体験を通して学ぶ授業の効果を語った。「千日紅繫和会の皆さんがとっても温かく私たちを迎えてくださるので、学生たちも緊張が解けて、徐々に積極性が生まれます。イベントが終わった後、達成感に満ちた顔をしています」
地域貢献活動による多世代の人々との交流が、コミュニケーションを学ぶ学生たちにとって、有意義な体験になっている。

▼関連情報
すぎなみ学俱楽部 文化・雑学>杉並の寺社>堀之内妙法寺

近隣地域の清掃ボランティア活動(写真提供:東京立正短期大学)

近隣地域の清掃ボランティア活動(写真提供:東京立正短期大学)

有志の学生とワークを行う、一般高校生向けの「Rittan探究カフェ」(写真提供:東京立正短期大学)

有志の学生とワークを行う、一般高校生向けの「Rittan探究カフェ」(写真提供:東京立正短期大学)

就職と編入学

就職希望者の内定率は97.5%(2021(令和3)年度)と高い。就活ガイダンスは入学直後から始まり、キャリアデザインの授業の他、メイクやマナーの講習などさまざまなサポート制度がある。中でも学生たちが頼りにしているのは卒業生だ。OBやOGが就活ガイダンスなどに参加し、就職や編入学の実践的なアドバイスを行っている。
また、2022(令和4)年度は、現代コミュニケーション専攻2年生の73名のうち、約2割に当たる14名が4年制大学への編入学を実現した。指定校推薦枠も近年増えており、同年度は21大学の推薦枠があった。

メイクやマナーの講座もある就活ガイダンス(写真提供:東京立正短期大学)

メイクやマナーの講座もある就活ガイダンス(写真提供:東京立正短期大学)

学生たちが自習などに利用する図書館(写真提供:東京立正短期大学)

学生たちが自習などに利用する図書館(写真提供:東京立正短期大学)

基本情報

東京立正短期大学の教育理念
「生命の尊重、慈悲・平和」

主な地域活動(杉並キャンパス)
・妙法寺で開催される「千日紅花祭り」「千日紅市」のスタッフとして有志が参加(2022(令和4)年度)
・「第44回 わんぱく相撲杉並区大会」にボランティアスタッフとして有志が参加
・専攻科の「地域と子育て」の授業で和田商店街と連携し、マスクチェーンなどを製作・販売。売上金を和田商店街に寄付(2022年度)

イベント情報
・文化祭:例年9月ごろに開催
・夏のスペシャルプログラム『模擬授業』つきオープンキャンパス:例年7・8月ごろに開催
・オープンキャンパス(高校1・2年生対象):例年11月ごろに開催

※詳細は公式ホームページ参照

著名な卒業生
竹田由紀(フリーアナウンサー)

学生数
全学部合計:196名

▼関連情報 
東京立正短期大学公式YouTube(外部リンク)
東京立正短期大学公式Twitter(外部リンク)
東京立正短期大学公式インスタグラム(外部リンク)

※1 MOS:マイクロソフトオフィススペシャリストの略。エクセルやワードなどのマイクロソフトオフィス製品の利用スキルを証明できる資格
※2 現代コミュニケーション専攻では「ボランティア」、幼児教育専攻では「地域社会活動」、専攻科では「地域と子育て」として、奉仕活動の体験を通してコミュニケーションや地域社会などについて学ぶ

食堂の「日替わりランチ」は400円と安価で人気(写真提供:東京立正短期大学)

食堂の「日替わりランチ」は400円と安価で人気(写真提供:東京立正短期大学)

「りったん」のマスコットキャラクター「くまのりつ子ちゃん」

「りったん」のマスコットキャラクター「くまのりつ子ちゃん」

DATA

  • 住所:杉並区堀ノ内2-41-15
  • 電話:03-3313-5101
  • FAX:03-5377-7641
  • 最寄駅: 新高円寺(東京メトロ丸ノ内線) 
  • 公式ホームページ(外部リンク):https://www.tokyorissho.ac.jp/
  • 取材:加藤智子
  • 撮影:加藤智子
    写真提供:東京立正短期大学
    取材日:2023年01月23日
  • 掲載日:2023年03月06日