草鞋ベーカリー

野菜の旬を感じるパンに出合える(写真提供:草鞋ベーカリー)

野菜の旬を感じるパンに出合える(写真提供:草鞋ベーカリー)

野菜たっぷりのパンで、街と人々を “紡ぎたい”

阿佐ケ谷駅北口から松山通り(旧中杉通り)を歩くこと約6分。個性的な店が並ぶ中に、和風な店構えの「草鞋(わらじ)ベーカリー」がある。近隣の住民が多く訪れ、休日には行列ができることもある。
落ち着いた雰囲気の店内には、常時25種類ほどのパンが並び、パンだけでなく季節の野菜を使ったスープも販売されている。

野菜が主役のパン(写真提供:草鞋ベーカリー)

野菜が主役のパン(写真提供:草鞋ベーカリー)

代表の鈴木伸弥(すずき しんや)さんは、阿佐谷と荻窪で飲食店を2015(平成27)年頃から経営しており、減農薬など店で使う野菜にはこだわってきた。新業態でのチャレンジを検討している時に、野菜を主役にしたパン屋「Farm to Bakery」(東京都渋谷区)の経営者と知り合い、その店のパンのおいしさに感動して「旬野菜が主役のパンを届けることで、農家さんと地域の人を“紡ぎたい”」と、新しい店のコンセプトを決めたという。
「紡ぐ」という言葉から草鞋のイメージが浮かび、経営する飲食店「サンダルキッチン」もちょうど履物が店名になっていたことから「草鞋ベーカリー」を店名とし、2022(令和4)年3月に開店した。 

▼関連情報
サンダルキッチン(外部リンク)

「阿佐谷が好きだから地域密着の店にしたい」と言う鈴木さん

「阿佐谷が好きだから地域密着の店にしたい」と言う鈴木さん

野菜を直接仕入れている農園では、スタッフが農作業を手伝うことも(写真提供:草鞋ベーカリー)

野菜を直接仕入れている農園では、スタッフが農作業を手伝うことも(写真提供:草鞋ベーカリー)

野菜の旬ごとに、次々と入れ替わる商品

主役はパンというよりも野菜だ。野菜は「朝収穫したものを、農家さんが直接店へ持ってきてくれることもある」くらい新鮮なもので、「野菜料理をパンで食べてもらう」感覚で作っているという。
取材をした12月には、カブやショウガ、セリと三つ葉など、パンには珍しい食材を使った商品が店頭に並んでいた。
野菜の旬ごとに、春は「苺のクワトロフォルマッジ」(380円)、夏は「ズッキーニの明太チーズ」(340円)「しらすとジャンボししとうのペペロンチーノ」(340円)、そして秋は「椎茸とポルチーニ茸ソースのパン」(390円)というふうに、新作が登場する。

説明カードは手描きで、温かみのあるイラストが添えられている

説明カードは手描きで、温かみのあるイラストが添えられている

おすすめ商品

定番で人気があるのは「15品目野菜のスパイスカレーパン」(330円)。ビーガン対応で、野菜は食感を生かすために大きめにカット、炒める順番なども考慮して丁寧に作っている。
食材の組み合わせが新鮮なパン「チーズに溺れた柿」(380円)は、糖度の高い富有柿を4種のチーズで焼き上げたもの。蜂蜜とブラックペッパーがアクセントになっていて、ワインにも合いそうだ。
そのほか栄養価の高いビーツを使った食パン(430円)など、まだ日本ではあまりなじみのない野菜を使ったものもある。
訪れるたびに野菜の旬を感じ、どんなパンに出合えるか楽しみになるベーカリーだ。

人気のカレーパン。スパイスの効いた本格的な味だが、辛すぎず食べやすい

人気のカレーパン。スパイスの効いた本格的な味だが、辛すぎず食べやすい

DATA

  • 住所:杉並区阿佐谷北1-35-5ヴィラージュ 1F
  • 電話:070-2219-5597
  • 最寄駅: 阿佐ケ谷(JR中央線/総武線) 
  • 営業時間:11:00-
  • 休業:不定休
  • 補足:売り切れ次第終了
  • 公式ホームページ(外部リンク):https://www.instagram.com/waraji_bakery/
  • 取材:CHIE
  • 撮影:CHIE、TFF
    写真提供:草鞋ベーカリー
    取材日:2022年12月10日
  • 掲載日:2023年02月13日
  • 情報更新日:2024年02月12日