ケンコーマヨネーズ株式会社

知らないけれど食べている

2009年11月、杉並区高井戸の高井戸小学校向かいに、ケンコーマヨネーズ株式会社東京本社が移転してきた。
ケンコーマヨネーズは1958年神戸で創業し、2014年10月現在マヨネーズ類のシェアは業界2位、サラダ部門では業界1位のシェアを占め、『サラダNo.1企業を目指す』食品メーカーだ。
以前の社屋は老朽化が進み、阪神淡路大震災を経験した企業として耐震構造が気になっての移転。現社屋は震度7まで耐える耐震構造である。2011年3月11日の東日本大震災時も、被害はほぼゼロだった。
総菜、卵製品、調理ソースなども合わせるとトータル1,700アイテムを超える大メーカーなのだが、社名はあまり知られていない。なぜかといえば、ケンコーマヨネーズは1961年より業務用食品を中心に作り続けてきた、見えにくい企業だからだ。
「当社の商品を食べたことがない人は、ほとんどいらっしゃらないと思います。ファミリーレストランや外食チェーンにマヨネーズやソースをカスタマイズして提供しております」と商品企画開発部の矢野輝彦部長。
他にも街のパン屋の卵サンドやポテサラサンド、居酒屋の突き出し、定食の小鉢などで、私たちは気づかないうちに、ケンコーマヨネーズ商品を食しているのである。

見えないからこそ徹底した安心・安全を

「口に入るものだから『安心・安全』は当然のことです」と矢野氏。ケンコーマヨネーズでは年間2万トンものジャガイモを加工するが、原料は国内の契約農家から購入している。「お芋の種類もポテトサラダに合う品種を厳選しています」と商品企画開発部の日高智美課長が言い添える。栽培状況を常に確認し、収穫期にはスタッフが現地に赴くほどの念の入れようだ。
商品の安定供給のため、品種によっては海外に頼らざるを得ない材料もあるが、栽培環境や育種条件など厳格な規格を設け、全商品の原料管理を行い、トレーサビリティ(※)も高めている。このように、安心できる原料を使い、徹底した衛生環境でケンコーマヨネーズの商品は作られている。だからこそ、業務用サラダ類の保存期間は冷蔵で30~45日にもなる。
この「ロングライフサラダ」をはじめ、ケンコーマヨネーズの商品開発はクライアント先行型が多かったが、メニュー提案による市場創造型に移行中だ。その商品開発の要が「サラダカフェ」。アンテナ・ショップ(実店舗)と、ウェブショップがあり、ウェブサイトの「サラダカフェ」はユーザーが素材を入力すると、メニューとレシピが検索できる機能等がありちょっとした便利ツールでもある。ユーザーとの情報交流や、二ーズの把握にも一役買っており、ユーザーの感想や意見が新たな商品開発のヒントになることもあるのだ。

※トレーサビリティ:食品の生産・加工・流通などの各段階で原材料の製造元などを記録し、食品情報を追跡できるようにすること。

幅広いCSR活動(※)で地域貢献

業務用品を中心に営業していることから、地元への恩返しも込めて消費者と交流を深めるために、CSR室では積極的に多様な地域貢献活動を展開している。
東京本社のある高井戸では、高井戸地域区民センターや小学校、近隣マンション等で、実際にマヨネーズを一から作る調理方法や、栄養バランスを学ぶ、食にちなんだ様々な「食育」を支援している。また、杉並区や関連機関が主催する「すぎなみフェスタ」「杉並チャリティウォーク」等にも出店・食品提供を行うほか、独自に主催する「けんちゃんのサラダ料理教室」をはじめ、多くの活動を継続的に実施している。
「もともと杉並区のNPO支援センター様から相談されたことがきっかけです。地域において当社の果たすべき役割が確実に存在しており、前向きに取り組むうちにいろいろな方からお声がけいただき、つながりがどんどん広がっています」とCSR室長の鴨井信彦さん。
通常業務に加え、これだけの社会貢献活動を行うことは容易なことではないが、「若手社員が積極的に取り組んでおり、スタッフを募るたびにすぐに揃う」のだそうだ。

※CSR:Corporate Social Responsibilityの略。企業が果たすべき社会的責任とその行動全般。

すぎなみフェスタ出店

すぎなみフェスタ出店

高井戸地域区民センターでの催事出店

高井戸地域区民センターでの催事出店

近隣での食に関する活動

近隣での食に関する活動

どこで出会えるのか? ケンコーマヨネーズ製品

では、ケンコーマヨネーズ製品を使ってみたい時はどうすればよいのだろう。今までは弁当やたこ焼を買うとついてくるマヨネーズや、サラダのドレッシングに偶然出会うしかなかったが、最近は一般消費者向けの商品もあるそうだ。
「当社は業務用中心ですが、消費者向け商品も少しずつ増やしています。お膝元の高井戸では駅近くのスーパーでドレッシングを販売していますし、離れた地域の方でも通信販売で商品を購入いただけます。いつか杉並区中のご家庭の冷蔵庫に、ケンコーマヨネーズが1本、そんな夢もありますよ。」最後に鴨井さんは笑いながら語ってくれた。

▼ケンコーマヨネーズ株式会社
サラダカフェ

消費者向け製品

消費者向け製品

業務用加工食品ヒット賞を受賞した「ガーリックバターソース」

業務用加工食品ヒット賞を受賞した「ガーリックバターソース」

DATA

  • 住所:杉並区高井戸東3-8-13
  • 最寄駅: 高井戸(京王井の頭線) 
  • 公式ホームページ:http://www.kenkomayo.co.jp/
  • 取材:小泊あけみ、小泉ステファニー
  • 撮影:TFF・提供:ケンコーマヨネーズ
  • 掲載日:2015年01月05日

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掲載日:2015年04月21日

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