1980年代

第2次ベビーブーマー(71~74年生まれ)が小学校中学年に

■第2次ベビーブーマー(71~74年生まれ)が小学校中学年に。ベスタ光学(株)(和泉)、解剖顕微鏡の製造が最盛期。

ベスタ光学(株)、小学3~4年時に使われる解剖顕微鏡の製造が最盛期。小学生が初めてレンズでモノを観察するのに適しているとして、理科振興法で指定される。

■83年『Gショック』第1号発売。協立工業(株)(阿佐ヶ谷)、カシオ腕時計シリーズのハウジングの金型を手がける。

80年代初頭、カシオ『データバンク腕時計』など、デジタル時計の販売が相次ぐ。協立工業(株)、一連のカシオ腕時計シリーズのハウジング(時計の各部品の位置決めをする部品)の金型を手がける。時計の金型は複雑な形状のため、精緻な技術が求められる。

■83年、ファミリーコンピュータ発売。86年、日都産業(株)(西荻)、波状鉄棒がグッドデザイン商品に選定。

86年、日都産業(株)、波状鉄棒「おおなみこなみ」がグッドデザイン商品に選定される。80年代のテレビゲームの普及は子ども達のあそびを受容型、かつバーチャル体験型に変化。

80年代中頃から約10年間、日本での半導体製造がピーク

■80年代中頃から約10年間、日本での半導体製造がピークを迎える。東洋リントフリー(株)(和泉)が製造する防塵衣の需要増加。

防塵衣は半導体製造及び半導体を使用する電化製品の製造工場で使用される。防塵衣は長繊維(切れ目がない長い糸)で作られている。

■87年、『私をスキーに連れてって』公開。日ノ出樹脂工業(株)(今川)、スキー用のキャスター付バッグを製造。

バブルの始まりに伴い、スキーブームの火付け役に。日ノ出樹脂工業(株)、77年に開発していたプラスチック製のキャスタを活用し、スキー用のブーツなどを収納するキャスター付バッグを製造。同社はプラスチックの着色加工を主な事業としており、家電製品の分野にデザイナーが進出し、微妙な着色が求められてきたことに伴い、同社が開発した色は5万色を超える。

■87年、全国の小中学校で吹付けアスベストが見つかり社会問題に。87年、ヤシマ工業(株)(上井草)、アスベスト事業に参入。

ヤシマ工業(株)、アスベスト除去システム(特許工法)を開発し、アスベスト事業に参入。2005年のアスベスト問題発生時に大いに活躍。

80年代後半からバブル景気に

■80年代後半からバブル景気により、国産高級車が爆発的に売れる。(株)成宗製作所(成田西)、国産高級車のV6エンジンの試作機開発に携る。

同社はその後も社会の移り変わりを反映して、バブル崩壊後は低燃費のエンジンやハイブリッド車及び2000年前後から燃料電気車の試作機開発に携る。

■80年代後半~90年代前半、ティラミスが一大ブーム。オザキ(和泉)、ティラミスのプラスチック容器の製造需要増加。

その後、「スイーツ」という言葉の流行と共に、従来の銀紙や白い紙との差別化を図るため、同社は様々なデザインのケーキトレーを開発。

■技術進歩に伴う高密度化・小型化による様々な製品のダウンサイジングが進む。(株)ハイロックス(高円寺)、高機能マイクロカメラの製造に着手。

(株)ハイロックス、レンズの単体製造時業から、レンズ・撮影・照明の各機能を搭載したマイクロカメラの製造に着手。それ以前は虫眼鏡行っていたプリント基板の検査や、医学・生物学などの分野で急速に普及する。以後、同社のカメラはテレビ番組にも度々登場。

■80年代後半、パブリックアートの概念がアメリカから持込まれる。84年、(株)アートナウ(阿佐ヶ谷)設立。

彫刻や絵画などの美術品が都市の公共建築やオフィスビルなどに設置されるようになる。(株)アートナウ、公共建築・民間企業・ホテル・病院などに対し、アート作品の企画・制作・設置を行う。同社は美術館・博物館などのアートグッズの企画・制作も行う。

DATA

  • 掲載日:2008年03月31日