
東京都スポーツ大会(※1)で2連覇を果たした杉並区クレー射撃連盟の皆さん(写真提供:杉並区クレー射撃連盟)
「杉並区クレー射撃連盟は、1950(昭和25)年に設立された東京都クレー射撃協会の支部組織として活動しています。会員は約70名(2026年7月現在)。競技としてクレー射撃に取り組む人だけでなく、狩猟技術の向上を目的とする人や、生涯スポーツとして楽しむ人など、さまざまな方が会員となっています」と佐藤さんは話す。
会長に就任した経緯については、「杉並区には警察署の管轄区域ごとに猟友会と鉄砲安全協会があり、その代表がクレー射撃連盟の会長を兼ねることが多い」とのこと。佐藤さんは高井戸ブロックの猟友会と鉄砲安全協会、木佐さんは杉並ブロックの猟友会の代表としても活躍している。
木佐さんは、「射撃と狩猟は、銃の安全な操作を⾝に付けるという点で表裏⼀体ともいえるので、お互いの組織が協力し合い、安全を最優先にしながら競技の普及と競技力の向上に取り組んできました」と語る。練習は山梨、千葉、群馬方面のクレー射撃場で、月2〜3回程度行っているそうだ。
クレー射撃は、クレーと呼ばれる陶器製の円盤を空中に放ち、それを撃ち落とした数によって得点を競う競技である。一方、固定された標的をライフル銃やエアライフルで撃つのがライフル射撃競技で、どちらもオリンピックの正式種目となっている。
クレー射撃には、射手の前方から3方向(左・右・正面)にランダムに飛び出し、遠ざかるクレーを狙う「トラップ」と、左右から飛び出すクレーを狙う「スキート」の2種目がある。どちらも瞬時の判断力や、タイミングとリズム、そして高い集中力が求められる。
その魅力について佐藤さんは、「まずはクレーが割れた瞬間の爽快感ですね。また、全国レベルの選手が出場する大会で一般の競技者が勝つことがありますし、いくつになっても長く続けられることも大きな魅力です」と話す。
杉並区はこれまで「スキート」で好成績を収めながらも、総合優勝にはあと一歩届かない年が続いていた。近年は「トラップ」にも実力者が加わり、チーム全体の総合力が大きく向上したという。しかし佐藤さんは、「強い選手が加わったから勝てたという単純な話ではない。長年にわたって、東京都スポーツ大会や杉並区スポーツ祭(※2)などの競技に、ともに挑んできた仲間との信頼関係や努力が実を結んだ結果だ」と振り返る。
近年はジビエブームを背景に、狩猟への関心が高まっているという。しかし、鉄砲所持許可を取得するには厳格な審査があり、取得までに時間を要する。また、銃や弾薬の購入、練習費用などの経済的な負担も少なくない。それでも「連盟では、安全なルールやマナーを身に付けた上で射撃を楽しみたい方を広く歓迎したい」「この奥深いスポーツの魅力を、ぜひ味わっていただきたい」と、佐藤さんと木佐さんは期待を寄せる。クレー射撃に興味を持った方は、問い合わせてみてはいかがだろうか。
※1 東京都スポーツ大会:区市町村の対抗方式で行われる都内最大級のスポーツ大会
※2 杉並区スポーツ祭:年間を通じて各種競技を行う区民総合スポーツ大会。クレー射撃は秋季大会で実施
「公益社団法人 日本クレー射撃協会」
https://clay-shooting.website/
「東京都クレー射撃協会」
https://www.tokyo-clay.com/
撮影協力:大月クレー射撃場