株式会社ジェノスタジオ

会社概要

所在地:杉並区荻窪
創業:2015年11月
会社が手がけてきた作品
「虐殺器官」(映画)、「刻刻」「ゴールデンカムイ」「pet」(テレビ)

インタビュー

「株式会社ジェノスタジオ」は、アニメの企画・プロデュース会社「株式会社ツインエンジン」のグループスタジオ。制作担当の瀬川昭人(せがわ あきと)さんに話を伺った。

なぜ杉並に事務所を構えたのか
2015(平成27)年に、劇場用アニメーション「虐殺器官」を制作していた株式会社マングローブが倒産し、その制作を受け継ぐ形で、マングローブから少数の有志社員を迎えて設立しました。荻窪エリアを選んだのは、美術や撮影など業界の関係会社が多く、アニメーターやクリエイターもたくさん住んでいて、利便性が高かったからです。

得意分野・ジャンル
比較的リアル路線の作品を手掛けてきました。リアリティを出すため、漫画や小説の世界観から逸脱しないよう慎重に制作しています。例えば、冒険活劇であるTVアニメ「ゴールデンカムイ」のストーリーにはアイヌ文化も深く関わっていますが、漫画を監修しているアイヌ文化の専門家に、アニメ制作にもご協力いただいています。「pet」は、原作漫画が描かれた頃から20年近く経ってアニメ化したので、キャラクターの絵柄を一新したり、漫画には無かったスマホを登場させたりもしましたが、原作ファンから好意的に受け止められました。
よく「ジェノスタジオの作品は、血が流れ、登場人物が命を落とすシーンのあるものばかりですね」と言われますが、もともと原作にそういうシーンがあるためです。そのような作品の受注が多いのは、1作目の「虐殺器官」が高評価を得たからかもしれません。

制作ポリシー
実は旧態依然としたスタジオです。制作にあたり、「熱血」「体育会」「滅私奉公」「清貧」といった気構えを説く社員が多い。ジェノスタジオの強みは、粘り強くクオリティを追求していくところだと思います。
また、カットの多くはデジタル作画ではなくアナログ(紙)作画です。アナログ作画は、鉛筆の線の太さによってキャラクターの髪の毛1本にも如実に差が出るので、きちんと決め込んで描くという姿勢で向かっています。最近はデジタルツールも導入し、制作力の底上げも図り始めています。

今後チャレンジしたいこと
主戦場のテレビシリーズ以外に、30分間という番組の時間枠にとらわれず、海外からも気軽に視聴できるオンデマンド配信にも力を入れていきたいです。スケールは小さくても「小粒でもぴりりと辛い」良企画を目指しています。

2020(令和2)年10月からTVアニメ「ゴールデンカムイ」第三期の放送がスタート。©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

2020(令和2)年10月からTVアニメ「ゴールデンカムイ」第三期の放送がスタート。©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

特殊能力者を描いた漫画「pet」を、2020(令和2)年にアニメ化。©三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン

特殊能力者を描いた漫画「pet」を、2020(令和2)年にアニメ化。©三宅乱丈・KADOKAWA/ツインエンジン

区民・読者の皆さんへ

アニメ制作の現場は、「アニメが好き」という気持ちだけでは務まらないほど過酷な時もあります。それでも当社スタッフは「この業界を変えたい、この業界で何かを残したい」という思いで作り続けています。杉並区にスタジオを構えていることを区民の皆さまにも誇りに思っていただけるよう、これからもさまざまな世代の方を熱くさせる作品をお届けしてまいります。少しでも「ジェノスタジオの作品が気になる」と思ってくださった方は、機会がありましたらチェックしていただけるとうれしいです。

社員は約20名。「20代の社員も育てていきたい」と瀬川さんは言う

社員は約20名。「20代の社員も育てていきたい」と瀬川さんは言う

2018(平成30)年の作品「刻刻(こっこく)」。© 堀尾省太・講談社/「刻刻」製作委員会

2018(平成30)年の作品「刻刻(こっこく)」。© 堀尾省太・講談社/「刻刻」製作委員会

DATA

  • 取材:西永福丸
  • 撮影:写真提供:ジェノスタジオ
    取材日:2020年08月21日
  • 掲載日:2020年09月28日