長善寺

丹精こめて育てられている蓮(写真提供:長善寺)

丹精こめて育てられている蓮(写真提供:長善寺)

高円寺の寺院群の一角に建つ赤門の寺

長善寺(ちょうぜんじ)は、関ケ原の戦いの10年前にあたる1590年に谷中(現台東区)に建立。1926(大正15)年、関東大震災の影響と国鉄(現JR)の線増工事に伴う地域整備のため、高円寺に移設された。鮮やかな朱塗りの門を支える柱は建立当時のもの。
本堂の屋根には、宝珠を中心に向かい合う体長約5mの2頭の龍の像が横たわる。「水の神」として防火の役割を担う龍には写経が、宝珠には曼荼羅本尊(※1)が、それぞれ筒に入れて収められている。

赤い門が目印

赤い門が目印

本堂上の龍は狛犬と同様に1頭は口を開け、1頭は閉じた姿

本堂上の龍は狛犬と同様に1頭は口を開け、1頭は閉じた姿

訪れる人を迎える彫刻の数々と壁画

長善寺の見どころはなんといっても境内にある大小の彫刻。さまざまな表情の小さな地蔵をはじめ、蓮の花のレリーフやライオン、かけっこをしているかのようなウサギとカメなどの石像が、見る人の想像をかきたてる。これらは、2019(令和元)年で90歳になる当代住職が「来る人に喜んでほしい」と集めたものだ。
また、2017(平成29)年には地元在住のグラフィックデザイナー土谷稔氏によるカラフルな壁画が完成し、道行く人を楽しませている。

境内に近隣の保育園児が散歩に来て彫刻を楽しむこともあるそうだ

境内に近隣の保育園児が散歩に来て彫刻を楽しむこともあるそうだ

色鮮やかな壁画にはおめでたい絵柄もたくさん

色鮮やかな壁画にはおめでたい絵柄もたくさん

庭に咲く64種類の蓮

蓮は仏教において「生」「聖」「性」「浄土」の象徴とされ、インド、中国、日本などには蓮にちなんだ多くの物語が伝わる(※2)。長善寺の境内では64種類の蓮が丹精込めて育てられており、7月から8月にかけて大小の花を咲かせて境内を彩る。

夏に見頃を迎える蓮の花(写真提供:長善寺)

夏に見頃を迎える蓮の花(写真提供:長善寺)

開かれた親しみやすいお寺へ

2015(平成27)年10月に高円寺純情商店街で始まった地域の人向けの英会話教室が、2017(平成29)年1月から寺の本堂に場所を移して開かれるようになり、2019(平成31)年4月に100回目を迎えた。ほかにも、ペーパークラフトや華道などのワークショップやイベントを開催しており、2019(令和元)年秋にはアート展(※3)が予定されている。
長善寺ではこうした活動を通じ、「幸せを発信する寺」としてこれからも地域とのつながりを大切にしたいと考えている。

宗派 日蓮宗

本尊 十界諸尊、日蓮聖人坐像

※1 曼荼羅(まんだら)本尊:仏の悟りの世界が梵字(ぼんじ)や漢字で書き示されたもの
※2 出典『長善寺の歩み』、2017年、制作・出版:長善寺(非売品)
※3 アート展の詳細については決まり次第、公式ホームページなどで公開予定

広い本堂でさまざまな講座が開かれている(写真提供:長善寺)

広い本堂でさまざまな講座が開かれている(写真提供:長善寺)

DATA

  • 住所:杉並区高円寺南2-40-50
  • 電話:03-3311-2922
  • FAX:03-3317-5688
  • 最寄駅: 新高円寺(東京メトロ丸ノ内線)  高円寺(JR中央線/総武線) 
  • 休業:なし
  • 公式ホームページ:http://www.chozenji.com/
  • 取材:とりの
  • 撮影:とりの
    写真提供:長善寺
  • 掲載日:2019年06月17日