テコンドー

柔軟な身体をつくるハードでかっこいい競技だ

テコンドーがシドニーオリンピック(2000年)で正式種目となりポピュラーな競技となった。海外では空手と並び競技人口も増加しているが、日本ではその競技人数はまだ少ない。
1950年代に韓国の伝統競技と日本の空手等が融合してできたせいか、近似した部分が多く感じられテコンドーへの関心が低いのではないかと語る関係者も多い。
まだまだ普及が十分でないこの競技を杉並区で体験することができると聞き、土曜日夜の高円寺体育館で練習にいそしむ「ゲンブ館(中野・杉並道場)」を訪ねた。

夜7時からの2時間練習に参加しているのは区内や隣接する中野区などからやってくる小学生から一般の会員で、趣味としてテコンドーを始めた方ばかりだが、試合や大会に出場することも目的としており、和やかな雰囲気の中にもどこか緊張感の感じられる練習風景だ。
まるでバレリーナのレッスンかと思えるほど入念なストレッチを20分ほど行ったのちに、二人一組でミットを使ったキックの練習を行う。リズム感を持って高々と蹴りあげる形はとても美しい。色々な型を次々と繰り出す練習は30分ほどで参加者もうっすらと汗をかく心地よい運動量のようだ。
十分な練習のあと防具を身に着けて試合形式の練習を行う。1ラウンド、わずか1分から2分練習だが、戦う、そしてセコンドにつく、この繰り返しは気のゆるむ暇もない緊張感の連続。
一見ハードに見えるが、柔軟な身体を作り、気力も養うことができる。そして継続することで練習後には爽快感も味わえる余裕ができてくる。

今からスターを目指せるか

会の代表を務める赤沼桂一さんにお話を伺った。
「テコンドーは競技人口が少ない状態です。東日本大震災後は韓国へ帰国した方もいて指導者も不足気味ですので、普及のみならず指導者の養成も大事な目的として活動しています。
活動初期に困っていたのが会場です。当初は中野区での活動が中心だったのですが、会場の確保が大変。杉並区のメンバーが増えてきた5年前からは、さざんかネットで会場の確保を格安でできるようになって助かっています。高円寺体育館やセシオン杉並の体育室を拠点にするようにしていますが、時折児童館などでも活動して多くの方に参加いただいています」。
拠点確保は地域活動全般にかかわる課題で、定期曜日、定期時刻に同じ会場の確保に苦慮しながら継続していくのは大変なことだが、やりがいも多いそうだ。
「成長・習得の速い方なら大会でもいい成績を残せるかもしれない狙い目の競技です。大きな大会でも細かな階級設定がされているため、1種目あたりのエントリーはさほど多くなく、真剣に取り組んでいけば表彰台を狙える可能性だってあるんです。
新しいスターがこの教室から生まれないかな。スターになりたい子供たちがやってきてくれることを期待しています」。

チャレンジする自分が好き 練習の成果を実感できるから続けられる

荻窪から通っている大学生の山崎岳士さんは、「15歳から始めて7年。中学校の部活を引退した後に始めましたが、夢中になってしまい色々な大会にも出場するようになりました。最高では全日本ジュニア選手権で3位でした。その時は嬉しかったのですが、やっぱり一度金メダルをこの胸にかけ表彰台に上ってみたい、そのために練習に取り組んでいます。テコンドーは練習した成果が自身ではっきりわかることが魅力です。体も柔らかくなって、足も楽々とあがるんです。ほかにも合宿でほかのクラブの人たちとも交流できることも楽しみ」だそうだ。

5年前にスポーツジムで体験を機会にテコンドーを始め、中野区から通っている高橋俊江さんは、「体を動かすことが好きでした。それに、実はブルース・リーの大ファンなので、自分自身が一瞬ブルース・リーになった気分!がいいんです。ですからただ楽しければいい、というお稽古ごととは考えていません。やはり負けたら悔しい、だから練習も一生懸命するんです」という。

また始めて1か月、阿佐谷にお住まいの原正志さんは今年64歳。「体力には自信があったのだけど、50歳を過ぎたころから息子に負けたりして、このままではいけないといろいろチャレンジしていたのです。柔道などの格闘技の経験もあったので、筋力アップを目的にテコンドーをはじめたのですが、体が硬くてまだまだ。でも先生も先輩たちも丁寧にやさしく教えてくれるので続けられそうです」。

爽快な蹴り、リズム感、元気な掛け声、気合あふれるテコンドー。
ストレス発散、シェイプアップにもってこい。子供も大人も気軽にマイペースで進められることも魅力の一つ。ちょっと夢のある競技でスターを目指したい方、一度体験参加してみてはどうでしょう。体験(無料)、入会は小学生高学年から可能だ。

○連絡先
見学大歓迎!問い合わせや体験申し込みは代表者赤沼さんまで。
電話:090-4054-6696
メール:k1numa@yahoo.co.jp
入会金4000円 / 月謝制(月8回)6000円(高校生以下5000円)

○参考
テコンドーのルールや大会の情報は
一般社団法人 全日本テコンドー協会サイト で

DATA

  • 取材:小泉ステファニー
  • 撮影:NPO法人TFF
  • 掲載日:2013年04月11日