【こだわり】贅沢(ぜいたく)な素材と丁寧な仕込みが生み出す珠玉の一杯
特製醤油らーめん、醤油らーめん、特製塩らーめん、塩らーめん、特製鶏と鰹の中華そば、鶏と鰹の中華そば/トッピング:メンマ、のり、とろ玉/古白鶏のユッケ丼、古白鶏の雑炊/ラーメン専門店/8席/子供可/2015年9月10日開業
荻窪駅北口を出てルミネ沿いを歩いてすぐ、タウンセブンとの間の路地に麺屋 正路(まさみち)の提灯(ちょうちん)が下がる。らせん状の階段を上がると、白を基調にあかぬけた店構えが目に入る。小粋な椅子には傘袋や荷物置きスペースが付いており、テーブル上には髪留めや紙エプロンが用意されているなど、さりげない心遣いが随所に見られる。
新宿区大久保で高い評価を得た後、2015(平成27)年9月に荻窪へ移転してきた同店。筑波山麓総州古白鶏(こはくどり)を用いた地鶏のうま味と香りが凝縮したスープに、北海道霧多布(きりたっぷ)産の昆布と干しいたけを加え、芳醇(ほうじゅん)で分厚い風味を醸し出している。化学調味料は不使用。この仕込みの贅沢さゆえ、1日に提供できるのは最大でも約150食分。
チャーシューの代わりに器を彩る鶏のたたきは、生でも食せる新鮮な鶏を真空調理したもので、ジューシーかつ滑らかな食感。火の通りすぎた部分は切り落とすほど徹底した仕事ぶりで、このたたきを盛りこんだサイドメニューの「ユッケ丼」も、麺類に匹敵する人気。
麺は1949(昭和24)年創業の菅野製麺所の製品。メニューによって麺の種類を使いわける手の込みようだが、細めのストレート麺でそばにも似た独特な食感はスープと相性が良い。
濃厚魚介スープなど新メニューの開発にも余念がなく、ラーメン激戦区の荻窪にあって、従来のファンに加え、女性客や家族連れなど幅広い層を早くも引きつけている。