スタイリッシュな皿に盛られた「鶏白湯つけ麺」。レモンやゆず胡椒で味の変化を楽しめる
2019(平成31)年1月、阿佐谷パールセンターに開店したらぁ麺 いしばし。白い壁にナチュラルなウッディカウンターというおしゃれな造りで、全面オープン式の厨房には清潔感がある。「いつもお客さんに見られている、という緊張感がいいんです」と語る店主の石毛徹也さんは、コックとして四川料理、北京料理を中心に30年の経験を積んだベテランだ。コック時代からラーメンの食べ歩きをするうちに、「ラーメンを敬遠しがちな女性や、いろいろな世代にも食べてもらえるラーメンを提供する店を作りたい」と考えるようになったという。
石毛さんがたどり着いたのは、国内外から選んだ3種の塩を生かしたスープに、鶏チャーシューをあしらった「塩らぁ麺」(790円)。チャーシューは、山梨名産で鶏臭さの少ない信玄鶏を低温調理でジューシーに仕上げており、さっぱりした塩ラーメンに、こくと食べ応えをプラスしている。麺は全粒粉入りで、歯ごたえと香ばしさが魅力。麺のモチモチ感をよりはっきり味わうなら、「鶏白湯つけ麺」(890円)がおすすめだ。
「イメージ通りのラーメンを完成させることはスムーズでしたが、一番苦戦したのが実は店舗探しでした」と石毛さん。悩んだ末に、交通の便がよく客層のバランスの良い阿佐谷に出店した。買い物や仕事帰りなどに、ふらっと立ち寄ってすするのにちょうど良いサイズ感のラーメンだ。