伊豆半島の南端にある南伊豆町には、約1キロメートルに及ぶ美しい海岸、弓ヶ浜がある。近年は夏になると人気のアトラクション「スプラッシュウォーターパーク弓ヶ浜」が海上に登場。また冬でも温暖なため、四季を通じてリゾート気分を堪能できる。
杉並区と南伊豆町との交流は、1974(昭和49)年に区が病弱虚弱児童向けの「南伊豆養護学園」を設けたことからスタートした。1980(昭和55)年には「弓ヶ浜学園(現、弓ヶ浜クラブ)」を開設。現在も区立小学校の移動教室先として利用されており、6年生が磯の生物の観察やサンドスキーなど、街なかではできない体験をしている。2012(平成24)年には「災害時相互援助協定」を締結。また、2014(平成26)年に特別養護老人ホーム整備について基本合意書を結び、2018年に開所予定である。
このほか、海の幸が名物の南伊豆町は杉並区内で物産展を開催し、干物などの販売や伊勢エビの味噌汁の試食を行ない、人気を集めている。
弓ヶ浜クラブは、日本の渚百選の1つでもある弓ヶ浜海岸そばにあるリゾート施設だ。海まで徒歩3、4分で行けるほか、遊んだ後に濡れたまま利用できるシャワーや更衣室があるので、海水浴に便利である。館内には、下賀茂温泉を利用したアルカリ塩化物泉の源泉かけ流し大浴場を完備。海水浴やマリンスポーツを楽しんだあとで、ゆったりとくつろぐことができるだろう。夕食には新鮮な魚介類と地元の新鮮野菜を用いたメニューが並ぶ。伊勢エビ刺身や金目だいの煮付けなど特別料理の追加も可能だ。客室はグループで泊まれる和室(大)と、家族向けの和室(小)の2タイプがある。宿泊客から「スタッフがみんな親切でした」との声が多く聞かれる、居心地の良さも魅力だ。
夏限定の人気スポット「スプラッシュウォーターパーク弓ヶ浜」へは弓ヶ浜クラブから徒歩5分ほどで行ける。また、毎年8月8日には午後8時より弓ヶ浜花火大会があり、砂浜に座って見ることが可能だ。もちろん夏の海水浴シーズン以外にも、イベント見物や観光の拠点として利用したい。桜の時期には南伊豆で「みなみの桜と菜の花まつり」が開催され、青野川沿いの菜の花と桜を同時に楽しめる。施設の近くには、天然の砂のゲレンデでスリリングなボード遊びができる田牛(とうじ)サンドスキー場や、パワースポットでもある海の大洞窟「竜宮窟」などの見どころもある。車で下田方面まで出て、周辺の寺や下田海中水族館を見物したり、「ペリーロード」というペリー上陸記念公園から了仙寺までの道のりを散策するのもおすすめだ。
「東京から下田までは踊り子号で2時間45分と時間はかかりますが、弓ヶ浜には美しい景色と豊富な湯量の良質な温泉があります。新鮮な地魚を中心とした、まごころのこもったお料理で、お待ちしております。」と、支配人の鈴木さんは語る。杉並区民割引きを利用すれば、お得に海辺のリゾート体験ができるだろう。