2.作品づくりの舞台裏
作品が出来上がるまでには、いろんな段階があります。まず、あらすじを月に一度、出版社の担当者とのミーティングで決めます。細かいことは電話でやり取りしながら決めていきます。
原稿は実際、二週間程度で仕上げるのですが、作品は一か月に一本の割合で作っています。野崎さんのご自宅には仕事スペースがあって、二人のアシスタントが、勉強をかねて、一緒に仕上げをしています。アシスタントは月4、5回来て、たいてい家に泊まるそうです。
野崎さんとは10年間一緒に仕事をしているので、チームワークは抜群に良いそうです。
(たとえば)先生ご自身が、工事現場に取材に行って写真を撮り、そして家で先生が大まかに描いた絵をアシスタント見せ、その後に完成させるそうです。
プロット(話)をつくり、ネーム(セリフとコマ割り)を作ってからバイク便で原稿を送ります。宅急便で作品を紛失し、描き直した漫画家がおり、自分はそうしたくないのでバイク便にした、と教えてくれました。
先生ご自身が好きなストーリーは、私も読ませていただきましたが、台湾でも出版されている「You
are a father!」です。お話は、夫より10歳年上の妊婦、雅が突然車の事故で亡くなるところから始まります。助かったお腹の娘、のこは、なんと妻の生まれ変わりでした。しかし夫の柱はそれに気づかず、大工の仕事と、長女かんなと一緒に子育てをがんばります。
月日を経て、だんだん二人は、のこが雅の生まれ変わりだと気づいていく、ものすごく感動するストーリーです。
また、登場人物の名前の由来は、"柱(夫)"=大工さんだから、"雅(妻)"=いいひびきだから、"かんな(長女)"と"のこ(次女)"は大工道具からの連想ということで、特に人物名にこだわりがないそうです。
野崎さんに「作品を通して伝えたいメッセージは何ですか?」と聞いたところ「想いは伝わる」と答えてくれました。それと一所懸命描いているので、大事に読んでほしいといってくれました。
私の将来の夢はホテルで働くことです。そこでホテルマンとして、お客さんに満足していただくためにはどうすればいいでしょうか?と野崎さんに聞きました。
野崎さんは「ホテルに行った時、ホテルマンがしていることで、『いいな!』と思ったことを見習い、ホテルで働き始めたなら、自分自身が『してくれたらいいな』ということをお客さんにするといい」と教えてくれました。
私にとって学校は、勉強や宿題のせいでストレスがたまるいやな場所だと思っています。野崎さんにとって学校とは何ですか?と聞きました。
先生は「学校とは友達としゃべるなど、コミュニケーションをするところで人間関係を始めるところ」と答えてくれました。 |