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| 『歴史はミステリー、謎を解く名探偵の名は文化財修復士』
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【石原 道知さんの寄稿文】
その1
土器の修復というと博物館内で行われていると思われがちですが、一部は民間に委託して行われています。
文化財専門の民間業者は、日本に5〜6社あると思いますがその一つが武蔵野文化財修復研究所で、杉並区にあります。
東京国立博物館の土器など関東の博物館から依頼を受け埋蔵文化財の修復を行っています。
杉並区でこのような仕事をしている会社と人間がいることを出来るだけ多くの杉並区民に知ってほしいと切に願っております。
私の文化財修復に対する思いの一つに、国民共有の財産である文化財は修復するにあたり出来るだけ情報を公開することが必要と考えております。
万人の目にさらされながら監視の下で修復されるのが理想です。 ですから今回のインタビューは大変良い機会だと思いました。
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修復は失われたものを補うことです。
だからこそ、修復には勝手な思いこみや特別な意図が入らないように心がけています。
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その2
縄文土器は、先史時代に作られ、使用されていた「うつわ」で、焚き火のような低温(磁器などは高温)で、焼かれた素焼きの焼き物です。文様に特徴があり、ほとんどの土器の外側には文様が入っています。文様の無い無地の部分、そこから何か悪いものが土器内に浸入してくることを恐れているかのように執拗に文様をくまなく入れていきます。
その文様の代表的なものが縄目で、よく観察すると、色々な撚り方で出来ていて、種類の多さに驚かされます。撚り紐の多様さから、当然繊維に精通していて、凝ったデザインの衣服がすでにあったことを思わせます。凝った縄目を作り出す技術に知的文化の高さがうかがえます。
この縄文を下地にレリーフのように立体的な文様を描きます。これら文様は各地方で特徴的な文様として発達していきますが無紋の物もまれにあります。しかし、その無紋の部分も何らかの塗料で文様を描き込んでいるのではないかと考えています。私が復元した浅鉢がその一例ですが、その土器は川に近い低湿地の遺跡で出土しました。このような場所の遺跡では、普通は劣化してしまう木や漆などの植物が腐らずに残ります。例の土器は、表面に漆のようなもので、赤と黒に塗り分けて、渦巻きの文様を描いています。それが、水でパックされて残ったようです。縄文人はかなり文様にこだわりがあり、色と形にも芸術的センスを持っていたことが土器を修復していて思うことです。 |
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