【大條 由貴さんの感想】
都心を一望できる六本木ヒルズ49Fの会員制ライブラリー、今まで持っていた図書館の概念と全く違った空間の中で、多くの肩書きを持つ澁川先生へのインタビューはとても緊張しましたが、実際お会いしてみると親しみやすく、不慣れな私の質問にも分かりやすく丁寧にお答えいただき、とても有意義な時間を過ごすことができました。
ライブラリアンとして約50年ご活躍なさっている先生が、この間に何らかの形で出会った本は、推定で200万冊を超えているそうです。先生のお話を伺っていると、まさに“living
with books”という言葉通りの生活をなさっているのがよく分かり、ご自分の好きな道に進まれ、ずっと本に関わる仕事を続けていらっしゃる人生は、生き生きとしておられとても素晴らしく思いました。
子供時代の読書環境は大人になっても影響があるようですが、私にとっても小さい頃の読書の思い出は、今でも鮮明に残っています。それは、近くにあった個人宅の文庫(先生のご自宅で奥様が開かれている"バンビぶんこ"と似ていると思いますが)でのひとときです。自由に選んだ本を手に取り、好きな場所で開いたり、友達と一緒に読んだり、あるいは初めて目にした本に夢中になったり…。
たくさんの本や友達とのふれあいの中で新しいものや意外なものに出会う喜びや居心地の良さを感じていた空間。それはどことなく六本木ライブラリーに通じるような気さえします。
ライブラリー内のオールジャンルの厳選された本がアトランダムに配置されている本の中を、ゆったりと散歩している気分で歩き回っていると、普段気付かなかったり自分では読まないような本に出会える。それを手に取ると今まで知らなかった世界が広がっていく…。ライブラリー内を見学したとき、今はもうなくなってしまった懐かしい子供文庫の自由な空間が、大人の空間へと移り変わってきたような気がしました。
澁川先生とお会いして、毎日の生活の中で何気なく接していた「本」を意識するようになり、本は手軽に手に入り、いつでもどこにでも持ち歩け、読むことが出来る、とても身近で重宝で知的な存在であると改めて感じました。
澁川先生、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。 |