●「区役所は変わったね」そう言ってもらえる変化を
 ▲リニューアルした名札。名字が大きく表示され、写真も入った。
「70周年を機に区政をリニューアルしよう」 区民を顧客ととらえ、質の高いサービスを最小のコストで提供する――。2001(平成十三)年5月、「顧客志向の区役所づくり部会」が設置され、検討がはじまった。全庁的な取り組みとして、職員から運動の名称を募集。全体に浸透させるためには、わかりやすい言葉で、職員全員が同じイメージを共有できるような名称がふさわしい。 120件の応募の中から選ばれたのが、「めざせ五つ星の区役所」運動だった。
2001(平成十三)年11月、本部長や助役を中心としたメンバーで、区民満足向上運動推進本部が発足。翌年の2月には「キックオフ・ミーティング」が開催された。
とはいえ、上層部から話がおりてきて、そのまま行なうだけでは何も変わらない。まずは、窓口アンケート・区民満足度調査(CS調査)などで職場ごとの課題を明確にした。対応のスピードは満足してもらっているだろうか、言葉づかいや内容は適切だろうか。 「これはお役所仕事だ」と思って仕事をしている人は、ほとんどいない。 しかし、たまに訪れる区民には気づけても、毎日同じように仕事をしている職員には、気づけない課題も多い。 調査結果をベースに、各職場に合ったチャレンジプラン(改善計画)を作成。優秀なものは、「きら星☆チャレンジプラン」として冊子にまとめた。
とくに象徴的だったのは、4月から実施された名札の改善である。従来の小さなピン留のものではなく、ご年配の方でも無理なく読めるよう名字を大きく表示し、写真も入った。首からも下げられるタイプなので、着脱も気軽にできる。区役所の誰かではなく、△△課の○○として仕事をする、親しみをもってもらう。小さいことかもしれないが、確実に「五つ星」への一歩を踏みだした。 |
●活動だけではなく、成果をみなくてはいけない
▲2002(平成十四)年に設置された2階のギャラリー。 吹き抜けの周辺にさまざまな展示品が並んでいる。
「きら星☆チャレンジプラン」は、運動がはじまった、2002(平成十四)年から毎年優秀な取り組みに対して、表彰を行なっている。その基準は、区民に喜ばれるようなサービスの提供、仕事の導線の見直し、内外での評判の高さだ。第1回目に区長賞に選ばれたのは、荻窪サービスコーナー。平日の時間外や土曜日も営業し、通常の職員と勤務時間が異なるにもかかわらず、円滑な情報の共有化をすすめるとともに、積極的な「声かけ」を行なったことが評価されたのである。内部だけではなく、接客を受けた区民の方からも「質の高いサービスである」といった声が多かった。
ひとつひとつの職場が、その内容に合った改善策を模索し、たとえ小さくても成果を出そうと努力する。もちろん、賞を得ることが目的ではない。 だが、正当な評価は、次の行動をおこす心の糧となり、たがいに切磋琢磨して全体の「質」を向上させるのに貢献するのだ。 |