水泳と水泳呼吸

水泳の基本

ある程度水に慣れてきたら、やはり泳ぐことを目標にしたいものです。でも、「水が怖い」「泳げない」という方もおります。この主な理由は、「溺れそうになった」「学校で練習したけど、泳げなかった」ということですが、この2つの原因は呼吸法にあります。人間は肺で呼吸しますので、魚のようにエラ呼吸で水中に長く居ることはできません。そのため、溺れてしまう方がいるのです。そういう意味では、水は人間にとって怖いものといえます。
また、25メートル泳げないのは、フォームが悪いためではなく、呼吸ができない、苦しくて息が続かないためです。水泳では、呼吸方法のマスターが不可欠です。しかし、水泳の練習というと、呼吸法よりも、フォーム・ストローク・キックに関心が集まる傾向にあります。呼吸のコントルールができれば、ゆっくり長く泳ぐことができ、疲れも少なくなり、水との付き合いが楽しいものになります。水泳によって、自分の力でスイスイと水の中を進む快感を体験してみませんか?
 
「水泳の効能」
水泳は呼吸循環機能が活発になる有酸素運動なので、体の特定部位(足や腰)に負荷をかけずに運動量を増やすことが可能です。また水に入ること自体で生活環境が大きく変わり、気分転換となり、ストレス解消に役立ちます。

水泳呼吸のワンポイントレッスン

1.立った姿勢で、口で息を吸って鼻から息を吐きます。
 
2.口から大きく息を吸い、立った姿勢から体を前に倒し、顔を水につけ、口と鼻(できれば鼻だけ)から息を吐き出します。(水の中に吐きます)
最初はゆっくりブクブクと吐く練習をします。次に、勢いよく一気に吐きだします。
息を吐くときは、途中でやめないで、最後まで吐き切ります。吐き切ると苦しくなりますので顔をあげて息を吸います。
 
3.2と同じように顔を水につけ口と鼻から息を吐きますが、顔を右に回し、最後の吐き切る時には、口を水から出して吐き切ります。完全に吐き切ると、自然に口から息が入ります。(意識をして吸いません)。
 
4.顔を水の中に戻し、もう一度鼻と口から息を吐き、今度は左に首を回し、左側で息を吐き切り、自然と息を入れます。
注意点は次の4つです。
・息継ぎをする時は頭のてっぺんを持ち上げない。頭のてっぺんを中心に円を描くように首を回します。
・吐き切れば自然に吸い込めますが、吐き切りが十分でないと意識して息を吸うことになり、水を飲むことになり、苦しくなります。
・「息は口と鼻から吐いて口で吸う」(ブクブクパア)を一定のリズムで行います。
・体をリラックスさせ力まない。
 
5.3・4を連続して行います。

呼吸法図解

呼吸法図解

DATA

  • 取材:ライターチーム
  • 掲載日:2008年07月01日