最初に開店したコンビニ・ファストフード

英語で書くと「fast food」

ファーストフードと呼ばれることもあるが、マスコミでは「ファストフード」という表記で統一されているため、ここでもそれに倣うことにする。
さて、このファストフード。調理時間の早さや手軽に食べられることからそういった呼び名がつけられることになったのだが、よく考えてみれば「立ち食いソバ屋」や「牛丼店」などもこのカテゴリーに入れるべきなのではないか、と思えてくる。
しかし、そこまで範囲を広げてしまうと正確な調査ができなくなってしまうため、ここではハンバーガーやチキン、ドーナツといったものを取り扱う店に限定することにした。ご了承いただきたい。

ハンバーガー

ハンバーガー

杉並区内で最初に開店したファストフード店はどこか?

ケンタッキーフライドチキンの荻窪店が1972年4月28日に開店。
意外に思う人も多いかもしれないが、ケンタッキーフライドチキンが杉並区内に一番早く店舗を出している。ただし荻窪駅前の商店街の発展にあわせて、現在の店舗は北に100メートルほど引越しをしているそうだ(移設したのは1987年4月1日)。
ケンタッキーフライドチキンといえば、店内で手作りしている骨つきフライドチキンが有名。体験学習として、地元の中学校の生徒に調理法を体験してもらうなど、地域に密着した活動も行っているという。

それ以外のファストフード店は、どうだろうか。
杉並区内に18もの店舗を構えるマクドナルドは、荻窪店(現在は荻窪西口店という店名)が1973年9月20日にオープン。子供向けのハッピーセットや、コアなファンのための新メニュー・メガマックなど幅広く展開している。

おやつといえばドーナツ。ポンデリングから生まれたポンデライオンというキャラクターが大ヒットしたミスタードーナツは、荻窪店が1974年3月1日に開店。飲茶や汁そばなど、おやつだけでなく、軽食もラインナップし、多くのファンに親しまれている。

独創的なメニューで知られるモスバーガーは、浜田山店が1977年7月23日にオープンしている。が、残念なことにこの店は2001年2月4日をもって閉店してしまったそうだ。このため現在、区内で一番古い店舗は、永福町店(1981年8月22日開店)となる。モスバーガーじゃなくちゃ!という支持者も多いそうだ。

最後は、ロッテリア。JR阿佐谷駅の北口正面にあるパサ-ジュ阿佐ケ谷店は1988年4月2日に開店。2006年4月からは新生ロッテリアとして、店舗デザインやさらなる素材の追求、果ては店員のユニフォームまでリニューアルする力の入れよう。公式HPに割引クーポンを用意されているのがうれしい。

杉並区内で最初に開店したコンビニエンスストアはどこか?

コンビニエンスストア(以下コンビニ)は、日本語に訳すと「便利なお店」といったところだろうか。その名のとおり、もはや私たちの生活に欠かすことのできない施設となっている。では、日本初のコンビニは、一体どこに作られたのだろうか?
その前に、まずコンビニの定義をハッキリさせておかなければならないだろう。経済産業省の業態分類によれば、
 ・売り場面積が30平方メートル以上、250平方メートル未満
 ・一日の営業時間が14時間以上
 ・飲食料品を取り扱っている
となっている。
これを見て思うのは、やや曖昧な定義だということ。そのため、どの店舗をコンビニとするのか、研究者の間でも諸説入り混じっているそうだ。
そこで大手コンビニに対象を絞り、なおかつ杉並区内に限定して調べてみることにした。

コンビニエンスストア

コンビニエンスストア

杉並区内で最初に開店した大手コンビニはどこか?

セブン-イレブンの上井草店が1975年10月10日に開店。
セブン-イレブンの日本における第一号店が開店したのが1974年5月となっているので、それからおよそ一年半後に杉並区にも進出したということになる。
ここからさらに区内の店舗は増え続け、現在では何と65店舗もあるというから驚きだ。ここまで多くの店舗がオープンしたのは、やはりそれだけのニーズがあるから。鮮度と品質にこだわっているという数々のメニューが人々の支持を受けたからこそ、なのだ。

では、その他の大手コンビニはどうなのだろうか?
残念なことに2007年3月13日現在で解答をいただいているのは、他にローソンと、ファミリーマートだけ。ローソンは開店と閉店のラッシュが続いた影響で、本社でもその正確な日付を確認することはできなかったそうだ。47都道府県すべてに店舗を持つ最初のコンビニ(1997年に達成)ゆえに、店舗のデータ管理も大変なのかもしれない。そのローソンは、2007年2月27日現在19の店舗を杉並区内に展開している。また新潟のコシヒカリを使ったおにぎりや、100円ごとにポイントが貯まる「ローソンパス」など、かゆいところに手が届くサービスで支持を集めている。
では、ファミリーマートの解答では最初に杉並区内に出店したのは、1979年5月3日で八幡山店となっている。以降、つぎつぎと店舗を増やし、2007年3月14日の時点では、その数は40にもなるそうだ。現在は「できたてファミマキッチン」のフライドチキンがオススメで、実際にお店で揚げていることから衣がパリパリ。ジューシー&スパイシーなその味がとても好評とのこと。

DATA

  • 取材:阿佐ヶ谷太郎
  • 掲載日:2007年03月24日
  • 情報更新日:2024年01月10日